漫風夜話

漫画に関連した過去の思い出や日常をエッセイ風に綴る。

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夜話-10「ああ青春ーN女子高校漫研」

校舎4階の南側に位置する教室からは瀬戸内海が間近に見える。
「ああこの位置からだとこう見えるんだ・・・」
コの字型の校舎の内側のグラウンドからはソフト部の練習のかけ声が威勢良く聞こえてきて「そうだ、学校ってこれだよな」と昔を懐かしみながら初夏の風が吹き込む窓辺に立つていると「それでは今日から我が漫研の特別顧問をしてくださいます・・・」と私の名前が呼ばれた。
そうなのだこの春から女子高校のキャリアコース漫画、イラスト科の講師を受け持っており、週の終わり講義後の放課後、漫研の生徒の作品を中心に見る事になった。運動部に力をそそぐ学校が多い中、校長先生から直接電話で依頼され即答してしまった。
部員は何と60名以上もいるマンモス部活だ。(文化部でこれほどの人数は聞いた事がない)

「まんが甲子園」作品提出審査と私の紹介を兼ねて特別総会が行われた。
部長はさすがにすごい!よそ見や、無駄口をたたく生徒がいると一括する、さらに専属顧問のM先生が「人の話をちゃんと聞かんか」と律する。
ブラブラ浮き世を漂ってマンガやデザインをやってきた身には久々に「規律」の重さを感じた。(汗)

部長の進行で物事がスムーズに進んで行く、何だかすがすがしい。
年に4回発行される100頁以上の作品集の製本がわずか30分で完成したのには驚いた。
(印刷はM先生が日曜日に学校の印刷室で刷ったそうだ)
副部長が「今度新しいホッチキスが手にはいりました~つ」(全員拍手)
何が始まるのかと思ったら、1、2年を中心にページ順に一列に並び、それをまとめるもの、製本して綴じるものがおり、人間オートメーションであっと言う間に出来てしまったのだ。(圧倒的人数の勝利)
最初の一冊を部長から顧問就任祝いとしてプレゼントされた。
何と言う素敵なセレモニーだろう。
16歳から18歳の女子高校生が描いた1枚画はそれぞれに個性があり、すでにデビューできそうなレベルの高い生徒もいる。人数ばかりではなく、きちんと活動されているのは部長をはじめ専属顧問のM先生のお力だろう。

「まんが甲子園」の作品は7作品の中からテーマの「3D」と「○○無料化」のうち、モテない男の子がゲーム機から飛び出すアイドル美女に包容される「3D」作品に決定した。
私の審査対象は「パッと見てわかる事」が条件だった、生徒の多数決により決定した作品は他の意見も取り入れてメーバー5人程でとりかかった。締め切り迄わずか3日後の6月14日(月)の深夜完成した。
後でM先生に聞いた話だが、締め切り当日の放課後、校内では間に合わず(校内使用は7時迄)近くのレストラン「サイゼリア」で5時間粘って完成したそうだ。M先生は食事代、お茶代は俺が払うからレシートを持ってこいと言って後でレシートを見たらコーヒー一杯分の「¥250」だけだったそうだ。
メンバー5人はコーヒー一杯でレストランの一部を貸し切って作品を仕上げた事になる、何と言うハングリー精神だろう、何だか胸が熱くなった。(それにしても「サイゼリア」さんご協力ありがとうです!)
「今時の若者はすごいじゃん」これぐらいのガッツが欲しいし「青春」って何て素敵だろうとあらためて感じてしまった、彼女等にとっていつか思い出の一部としてしっかり残るだろう。
M先生も意気を感じて郵便局の本局に走り当日消印に間に合った。
時間は深夜11時55分だったそうだ。ぜひとも予選を通過して欲しいと願う。

創立85年の古い校舎の北側は15年前の阪神淡路大震災では猛火に包まれ、大きな被害を受けたところだ。だが校舎はかろうじて難を逃れた。ちょうど今の1年生が生まれて間もない年だった。

※「まんが甲子園」とは毎年高知県で開催され、日本全国の高校を対象にトーナメント形式で行われる。予選で通過した30高校が高知に集まり、与えられた「テーマ」で競い合う。今年で19回目。
(歩)2010.6.23

神戸長田に漫画塾を始めました。
「漫風舎」(まんぷうしゃ)ぜひ覗いて見て下さい。 
http://www.manpushya.com/
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